瞳の向こうへ
「へえ〜そうなんだあ」


……実は私も知ってるんだ。


そして唯の話を少し付け加えると、期待の二年生翔君の話題が出た。


チラッとだけど、校長先生の表情が見えたけど、緊張してたのか仏頂面だった。


『まあ、今日の話し合いは葵に報告するけど、あなたには関係のないことだし』


「……そうなるね」


二人揃ってクスクス笑った。


唯との電話の後、親戚のおばさんの入院してる病室に入った。


「あら、葵ちゃん!一人?偉いわあ」


病室にはおばさん一人だけだった。


さすがに中は殺風景。


窓は開いていて白い遮光カーテンが風でゆらゆら揺れてる。


花瓶には今日活けたっぽいお花が。


「おばさん痩せた?」


開幕戦に合わせてわざわざおばさんがいらして一緒に野球観戦したけど、健康的にふくよかだったんだけどなあ。

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