瞳の向こうへ
『悪いな。練習終わりに取材組んで』

『大丈夫です』

監督から詫びを入れられキャプテンと言葉を交わし始めた。

この微妙な置いてきぼり感が俺の心をたまーに闇に染めるんだよな。

俺の考え過ぎってわかってるんだけど。

ひねくれ具合がハンパないっすね。

そんな若干ひねくれ野郎にタイミングよく刈谷先輩がスポーツドリンクを持ってきてくれた。

今日はやたらのどが渇いていたので一気に飲み干した。

刈谷先輩は目を見開いて大喜び。

俺も高らかにガッツポーズしてやりました。

『悪いな監督と二人で話して』

ようやくキャプテンが戻ってきてくれた。

『試合の話ですか?』

『いや、手話同好会会長のこと』

『ああ……』

『明日本選通過決まったら授業中でも校長室いくようになったみたい』

手話と同時に喋れるキャプテンはさすが。

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