身勝手な恋情【完結】
終業後。私が向かった立花薫氏のパーティー会場は、渋谷の端っこにある収容人数数百人という小劇場だった。
まさかこんな小さな劇場を彼が手がけるなんて……信じられない。
彼クラスになれば、それこそどんな国の公的事業でホールを設計してもおかしくないのに。
けれどここでパーティーがあるのは間違いないらしく、明らかに「セレブ」という雰囲気の男女がぞくぞくと高級車から降り、中へと吸いこまれていく。
はっ……!
あれはもしかして世界的チェリストの……!
あっ!
あの人は蓮さんを世に知らしめた、高級メゾン「シャルル・M」の専属モデル……!?