身勝手な恋情【完結】
ゲストの邪魔にならないよう、入口から数メートル離れたところに立っていた私だけれど、輝くような招待客を遠目に見てドキドキせずにはいられない。
っていうか、もしかしたら一目立花薫氏を見れるかと思たんだけど、こんなセレブ集団に私が入っていけるわけがない。
カシミアのコートの下は、白いブラウスにスカート。お品は悪くない。けれどTPOには合わない。
だからと言って、こんなパーティーに行けるような本物のドレスはもっていない。
本当、住む世界が違うんだ……。
贅を尽くした、本当のおしゃれな男女が通り過ぎるたび、痛感せずにはいられなかった。
蓮さんまだかなぁ……。間に合うのかな。
そわそわしながら、バッグから携帯を取り出し時間をチェックする。