身勝手な恋情【完結】
蓮さん、どこ!?
全身から血の気が引く。そのまま無我夢中でフロアを飛び出していた。
美しいカーブを描く中二階へと続く階段をのぼる。
自分の体なのに自分の思い通りに動かない。それほど長い階段ではないのに、足はもつれ何度も転びそうになる。
手すりにしがみつきながら、上を目指した。
すると廊下の奥に、見慣れたほっそりした後ろ姿を見つけた。
蓮さんだ。
一人だ。
よかった……!
ホッと胸を撫で下ろす私。
彼の向こうから一筋、冷たい風が吹き込んでくる。
この寒空の下、どうやら蓮さんは窓を開けているらしい。
いったいどうしたんだろう……。