身勝手な恋情【完結】
顔を上げると、火のついていない煙草を唇に挟んだ蓮さんが視界に入る。
無表情に近い彼は、私に抱きつかれても目線は相変わらず窓の外で……
どこかぼうっと、浮世離れした表情をしていた。
「一人になりたい」
そして彼は私の返事を待たず、自分のウエストをつかむ私の手のひらを外そうとする。
その態度に頬がピリッと引きつった。
それは激しい感情だった。
自分の思い通りにことが進まない苛立ちと
不安と
自分が思うくらい相手にも返してほしいという
恋心と――……