身勝手な恋情【完結】
白いシャツにデニム。腰には黒のギャルソンエプロン、足元はごついワークブーツで締めている。
なんだか海賊っぽいかも……。
メニューをざっと見る限り、紅茶はない。
「カフェモカください」
テーブルにお冷を置きに来た彼に注文すると、
「畏まりました」
彼はにっこりと笑って、カウンターの中へと戻っていく。
静かに流れるジャズ。窓の外を歩く人の声はほとんど聞こえない。
小さなテーブル席が三つ。あとはカウンターだけ。
店内にお客さんは数組いるけれど、みんなとても静かにこの時間を過ごしている。
おしゃべりするのも好きだけど、こういうのもいいな……。