身勝手な恋情【完結】
「草介(そうすけ)君、ブレンドを」
「はい」
ショート丈のダッフルコートを脱ぐと、中から現れたのは目が覚めるほど美しい、ネイビーのタートルネック。パンツはオフホワイトのコーデュロイパンツ。足元はレザースニーカーだった。
以前見た三つ揃いのスーツも素敵だったけれど、品のいい上質なカジュアルスタイルの彼も、また素敵だ。
っていうか、髪も下ろしてるから、気が付かなかった……。
「あなたもどうですか? お急ぎでなければ」
「は、はいっ……」
お急ぎではありません……!
コクコクとうなずくと、マスター……草介さんというらしい、彼は、
「よかったらカウンターにどうぞ」
と、私と立花さんに席を進める。