身勝手な恋情【完結】
「どうぞ」
「ありがとうございます」
目の前のテーブルにココアを置くと、彼女はペコッと頭を下げ手を伸ばし口をつける。
「おいしい」
「よかった」
私も彼女の隣に腰を下ろしつつ、自分の分のココアを飲んだ。
「ところで、社長になんの用事? あなたの名前は?」
「本人に話します」
きっぱりと言い放つ彼女。
ううん……手ごわい。
と言っても、私だって引き下がるわけにもいかない。
ドアの向こうでは和美たちがそわそわしながら待っているはずだし。