身勝手な恋情【完結】
――――……
それから2時間ほどで、蓮さんが帰社してきた。
ずいぶん予定より早い。
仕事を切り上げて来たんだろうか?
「社長……!」
ドアを開けて入ってきたのを見て、すぐに立ち上がった私。その表情が恐ろしく凍り付いているのを見て、歩み寄っていた足が止まる。
蓮さん……すっごい怖い顔してる……。
声をかけたいけれどみんなもいるし。なんて言ったらいいかわからない……。
そうやって頭の中で言葉を選んでいると――
「櫻さん、応接間にコーヒー追加で二つ、持ってきてくれる?」
「はい」
すぐあとから入ってきた祐さんに言われて、慌ててコーヒーを淹れる準備をする。
横目で二人を見れば、祐さんと蓮さんはまっすぐ応接間へと入っていってしまった。
どんな話をするんだろう?
うー、気になる!