身勝手な恋情【完結】
いきなりなに言ってるんだと思われてるのが手に取るように分かる。
だけど私は畳み掛けるように言葉を続けていた。
「私、実はあのお使いで行った立花氏のパーティーで、蓮さんのお母さんに会ってるんです」
「えっ……」
「で、蓮さんと彼女の昔の話も聞きました」
「聞いたって……誰に、なにを……」
「蓮さんにです。彼女とのこと……昔の話を聞きました」
「――」
祐さんはぽかんと口を開けて、私を見下ろしている。
けれど、私が社長ではなく「蓮さん」と呼んだこと
(祐さんは祐さんだけど、蓮さんのことは誰も名前で呼んだりしない)
義理の母親との関係のこと
蓮さんから直接聞いたという私の言葉の意味を、頭の中で考えているに違いない。