身勝手な恋情【完結】

その、ほんの少し悲しげな声色に、蓮さんは本当に心配されてるんだって気づいて

だけどイトコで、誰よりも近い存在のはずの祐さんにもそのくらい距離を置いてるんだって思い知らされて切なくなる。


そして祐さんは、自分のデスクに戻ると、分厚い手帳を取り出し、さらさらとメモに書きつけ、私に差し出した。



「彼女の連絡先……一応渡しておくけど蓮は戻ってきたし。彼女と会うか会わないかは櫻さんが決めるといい」

「ありがとうございます」



メモを受け取り、小さく折りたたんで手のひらの中に隠す。



蓮さんが帰ってきた――

彼は答えを出したの?





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