身勝手な恋情【完結】

「ただ、可憐にも親父にも本当のことは言うつもりないから、黙っていてほしいって」

「そう、ですか……」



なんて言ったらいいのかわからない。

言葉が出てこない。


蓮さんと可憐さんは親子だった。

知寿さんと蓮さん、可憐さんで……親子。


血縁という圧倒的な絆を見せつけられた気がして、疎外感が半端ないというか……。



「ひよ……」



呆然と、硬直する私の頬に蓮さんが手のひらを乗せる。



「今更だけど……俺はどっかで違うんじゃないかって思ってたんだ」

「――」

「だけど、親子だって聞いた以上……これ以上ひよを――」

「いっ……いやっ……!」



蓮さんの言葉を先回りするように叫んでいた。






< 285 / 469 >

この作品をシェア

pagetop