身勝手な恋情【完結】
「なに、甘えてるの」
「なんとなく……」
「ふぅん」
どうして急にそうしたくなったのかはわからないけれど――
とにかく蓮さんが愛おしいと思った。
他の誰がどう思おうが、この人は私の大事な人だって思い知らされた気がした。
蓮さんはそのまま私のこめかみに一度だけ唇を寄せた。
甘えるのを許してくれる蓮さんに、優しいその仕草にじんわりと胸の奥が暖かくなる。
私の頭を撫でる優しい手のひら。
裸で抱き合わなくても……心で繋がってると感じる。
抱きしめているのは私だけど、身も心も包まれている気がする。
このままずーっとこうしていたいけど……
「蓮さん、お仕事……しなきゃ、ですよね……」