身勝手な恋情【完結】
「ひよ……好きだよ」
「――」
私のおなかに頬をすりよせ、まるで猫のように、気まぐれに……
彼の甘く穏やかな声に、涙腺が緩む。
だけどそれは嬉しくて泣けるんじゃない――
「か、ら……」
「――?」
蓮さんが、私のかすれた声を不思議に思ったのか、顔をあげる。
「なに? どうしたの、ひよ」
「私のこと好きって……それって、私がいつも蓮さんの思い通りだから……?」
「――え……」
背中にまわった腕の力が緩む。