身勝手な恋情【完結】
「え?」
思ってもみなかった返事に、ドキン、と心臓が跳ねた。
「よくさ、後悔のないようにっていうだろ?」
「はい……」
「だけど、絶対人間は、何をどうやったって、後悔する生き物だと思うんだよね」
「――」
「あの時こうしていればよかったと思う後悔もあるだろうし、逆にやらなければよかったと思う後悔だってあるだろ?」
「そう、ですね……」
ああすればよかったと思ったこともたくさんあった。
そして、あんなことしなければよかったと思ったことはそれ以上にある……。
「結局、何をどうしたって後悔するのなら、それだけで終わらせずに、日々、少しでもなりたい自分に近づける努力をするほうが人生楽しい未来が待っているよね。今のひよさんみたいに」
「今の私?」
「うん。そうやって勉強して、日々努力して。そう……それこそ明日のことなんて誰もわからないけど……今日、今、この瞬間の自分を信じて……生きていく。それが幸せに通じることだって思うんだ」