身勝手な恋情【完結】
「蓮、さ……」
少し長かった黒髪は、すっきりと短くカットされている。
細いセルフレームの奥の瞳は相変わらず白目が青みがかって見える三白眼で、とてもきれいだった。
「あの、わたし……」
「もう少し時間がかかりそうだって思ってたけど。今、元彼とヨリを戻されるのは困る。結婚なんかされたら死んでも死にきれない。勝手だけど、もう少し待ってほしい」
「あの……」
どこか焦ったように言葉を紡ぐ蓮さん。
ほんの少しの痛みに、ふと視線を落とすと、私の手を握った蓮さんの手が真っ白になっていた。
「蓮さん……」
握りしめて真っ白になった手に指をはわせた。
「あの……つかぬことをお伺いしますが、私がいなくなって、少しくらい焦った?」