身勝手な恋情【完結】
――――……
「――悪くなかった」
蓮さんは私の作った野菜カレーとグリーンサラダをきれいにたいらげて、淹れたてのコーヒーを飲み、ポケットから煙草を取り出し唇に挟んだ。
火をつけるとパチパチと音が鳴って、クローブの香りが漂い始める。
なんとなくその横顔を見ていると、少し険が取れたような気がする。
悪くなかった……って一応褒め言葉なんだろうか。
普段仕事に夢中になると物を食べなくなる蓮さん。
いつも彼に食べさせることに四苦八苦している祐さんを見ているからよくわかる。
でも、よかった。食べてもらえて……。
なんだか色々すっ飛ばして、彼に手作り料理を食べてもらうとは思わなかったけど――