早く気づけ、バカ。
_キーンコーンカーンコーン____…
「あ、もうHR終わったんだ。」
「んー、送るで。」
「え、そんな悪いよ。」
「具合悪い生徒を送るのはおかしいことちゃうから。」
しょーちゃんはそういって
私の荷物をとりに行くといって保健室から出た。
一気にシーンっとなった保健室。
「生徒と、先生か…。」
恋愛漫画のような展開。
まぁ、ばれてもしょーちゃんは飛ばされたりしないだろうな。
この学校の校長と仲良いみたいだし。
窓際によって、カラカラ窓を開けてみる。
「ふぅー。」
下校していく生徒達を見てため息をついた。
今までなら、この中に私と智治も___
そこまで考えて辞めた。
「私には、しょーちゃんがいるんだもん。」
智治にも
優華ちゃんがいる。
_ガラガラ___
「あ、しょーちゃん。」
「絹、帰るでー。」
「え、白衣のまんま?」
しょーちゃんは保険医のトレードマークの白衣を着たまま。
「おん、絹送ってからもっかい学校帰んねん。」
「そっか、ごめんね。」
「気にしなやー。」
そういってしょーちゃんが "ポンポン"っと私の頭をなでた。
君がよくやる癖のひとつ。
「…うん。」
なんだか胸が
痛い。