Mezza Voce Storia d'Aore-愛の物語を囁いて-
「陛下、大丈夫ですか? お怪我はありませんか?」
ケインがジョーンの右肩に触れると、優しく声を掛けてくれた。ジョーンはケインの顔を見ると、何度も首を縦に振った。恐怖心から、心臓がけたたましく鳴り響く。
『平気よ』
口に出して、平然とした態度をとりたいと思っている。それなのに、気持ちと行動が伴ってくれなかった。喉の奥が乾き、声が出ない。
ただ首を振って、意思表示をするだけでジョーンは精一杯だった。
ケインが微かに微笑むと、再度、馬に目をやり、口笛を吹いた。ケインの馬が反応すると、草を食べるのを止めて顔を上げた。
ケインの姿を捉えた馬が、走ってきた。ジョーンの馬も、顔を上げて走り出そうとする。だが、まだ木に縛られており、走り出せなかった。
ケインの馬が、ジョーンの前に止まった。ケインが手に持っていた矢を、馬の腰につけていた荷袋の中に突っ込んだ。
「犯人を捜します」
ケインが早口で告げると、ジョーンの前に手を出した。手を上げなくては……と頭でわかっていても、ジョーンの身体が動かない。
ケインがジョーンの右肩に触れると、優しく声を掛けてくれた。ジョーンはケインの顔を見ると、何度も首を縦に振った。恐怖心から、心臓がけたたましく鳴り響く。
『平気よ』
口に出して、平然とした態度をとりたいと思っている。それなのに、気持ちと行動が伴ってくれなかった。喉の奥が乾き、声が出ない。
ただ首を振って、意思表示をするだけでジョーンは精一杯だった。
ケインが微かに微笑むと、再度、馬に目をやり、口笛を吹いた。ケインの馬が反応すると、草を食べるのを止めて顔を上げた。
ケインの姿を捉えた馬が、走ってきた。ジョーンの馬も、顔を上げて走り出そうとする。だが、まだ木に縛られており、走り出せなかった。
ケインの馬が、ジョーンの前に止まった。ケインが手に持っていた矢を、馬の腰につけていた荷袋の中に突っ込んだ。
「犯人を捜します」
ケインが早口で告げると、ジョーンの前に手を出した。手を上げなくては……と頭でわかっていても、ジョーンの身体が動かない。