ありえへん!!
「先輩、お待たせしました」
「ん。サンキュー」
差し出された缶コーヒーを受け取り
「お前も座れ」
「はい」
二人ただ黙ってコーヒーを飲みながら雪の降るのを見ている。
「…心配した」
「えっ?」
真瀬が驚いたように俺を見て
「先輩?」
「さっきお前聞いただろ?心配したかって」
「……」
「心配したよ。俺に何にも言わないで大阪に帰るし…連絡もよこさない。心配す んの当たり前だろ」
「す、すみ」
「俺…たぶんお前のことが好きなんだと思う」
コイツが謝るのを遮って
「確かに今までだって後輩としてのお前に好意は持っていた。同じ会社の先輩と して当たり前のことだと思ってた」
缶コーヒーの残りを飲み干し
「だが、この三日間、お前から何の連絡もなくて。お祖母ちゃんの具合が悪いん だろうって思ってて…お前がどうしてるか、大丈夫かばかり気になって…気がつ いたらお前のことばかり考えてた。俺… 自分がおかしいのかと思った。お前は男 で俺も男だ。…ありえないと」