空色の瞳にキスを。
「じゃあ、俺は行くから。」


「おう。

じゃあいつも出入りしていたあの窓を開けておいてくれ。」


真正面の門を開けて正規のルートで入るナコを、ルグィンとファイは見送る。


忍び込む二人はフードを目深に被り、高くそびえる施設の壁に張り付いて息を潜めて、内部からナコが窓を開けてくれるのを待つ。


いくらか待っていると、頭上の窓が開く音がした。

ナコの赤い髪が建物の内側からの光に照らされて、上を見上げる二人の目に映り込む。



「…ファイ。」

「うん。」


小声で二人は言葉を交わして、ルグィンは脚力を駆使して、ファイは淡い青に輝く魔力を使って開かれた窓へと飛び上がる。


二人は足音をたてないように内側の廊下へ足をつける。



「…さ、行こうか。」


夜中にひっそりとした薄暗い廊下に明るいナコの声がこだまして、ファイは薄気味悪く感じる。

ファイが両開きの窓を静かに閉めると、ルグィンは廊下の先にいる囚人のもとへと歩き出す。



「…ナコ、ついて来なくてもいいぜ。

俺たちで何とかするから。」


「そうか。」

暗がりの中で返事をしたナコがきょとんとしていたが、すぐに納得したようでじゃあ一時間後に一階の待合室に来てくれ、と伝えて消えていく。

一時間後に落ち合って自分達が出た後に、ナコが戸締まりをしてくれるらしい。



「さぁ、会いに行くか。」

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