【BL】俺がお前にできること
俺がそう答えるって分かっていたのか、鈴は苦笑する。
そんな顔したって、協力なんてしてやるもんか。
幼なじみに……郁馬を泣かせた鈴に……譲る気なんてない。
「そっかー……そう言うとは思ってたよ。だって翔太だもん」
「意味わかんない」
「あたしを誰だと思ってるの?翔太の幼なじみだよ?」
そんなの知ってる。だからなに?
無言で言った言葉は曲げないことを伝える。
すると、軽いため息を溢して
鈴は言う。
「……ま、いっか。翔太が認めてくれるまで、告白しない」
翔太ならいつか、協力してくれるよね?と念押しされて、さらに睨んで抵抗する。
幼なじみだから、わかる。
鈴が頑固だって。
俺と同じで、言ったこと曲げないって。
だから余計に……――――。
弥生の「幸せ」だと答えた表情と
鈴の「好き」と決意した、迷いなく真っ直ぐな眼差しとを交互に頭に浮かべる。
やっぱり……俺、