【BL】俺がお前にできること
「さっきみたいな事あんまり言わない方がいいよ」
静かに紡いだ僕の言葉は風に乗って空に響いた気がした。
そんな言葉にヒナは首を傾げる。
「さっきの?」
「濱田に言ったこと」
濱田バカだから通じなかったけれど勘のいい人が聞いたら、絶対わかるよ。
“恋人”
冗談だったら、こんなにも深く考えなかったのにね。
「いいじゃん、本当のことなんだし」
「本当だからもっとダメなんでしょ」
「だって舞い上がるだろ?弥生ちゃんと付き合えてるんだから」
嬉しそうな声色に、胸がぽかぽかする。
「……僕はもう、元には戻らないと思ってた」
「うん、俺も。弥生が俺のものなんて夢みたいだ」
僕も……ヒナが僕のものなんて、夢みたい。
「ヒナは誰にでも好きって言いそうだから、どこまでが本気か分かりにくいよねー」
「ははっ、無自覚な浮気者に言われたくないなー」
だれが浮気者だと?