【BL】俺がお前にできること
「…そっか。じゃあ試合が終わったら遊ばね?」
「ん、いいよ」
「はは、よかった。言っとくけどデートだから」
そのあとに、濱田とは違う意味なんだからな、と笑った郁馬にこちらも赤くなる。
くそ、反則だ…
「……っ」
「あれ?反応なし?傷つくんだけど〜、翔太」
結局さ、惚れた方の負けだと思うんだ。
「あとで覚えてろよ」
「ははっ、なに?こわいわー(笑)」
昼休みに二人きりになったらキスするし。
嫌がったって、逃してやらない。
「大丈夫。俺、好きな人に優しいし」
「…だと嬉しいな」
こうして隣で笑ってくれるだけで、こんなに満たされるだなんて。
未来がないことなんて、わかってる。
こんな関係、認められないことも、理解してる。
だけど前の俺と違って今の俺は今の幸せしか見えていなかった。
見ていたくなかったんだ。