Hurly-Burly 4【完】
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said:相沢
珍しく朔から連絡が来た昨晩の話。
『あ、ナオ?元気にやってるか。』
俺の従兄弟にして最強の唯一無二の親友の
ヤツは9年も前に突然アメリカに行くと言い出して
旅立ったっきりこの連絡を寄越すようになった。
旅立つ前日、散々ひーちゃんのことよろしく
頼むと言っては様子を聞いてくる。
余程のシスコンじゃなきゃこんなにしつこくはないだろ。
「よっ、朔。元気そ・・・前から思ったんだけど、
写真写りとか悪かったよな朔。」
このご時世海外との連絡手段が随分と画期的になった。
パソコンの画面には俺らの最強的存在の朔の顔から
下しか見えない画面が写ってる。
ある意味ホラーだぞこれ。
『悪かったな、俺が写真写り悪いのは母さんのせいだからな。
あの人、写真に全然写る気ないってぐらいだ。』
「未依さんも元気にしてるのか?」
『さぁ、俺はロスで母さんはニューヨークが拠点で
働いてるからな。ここ2、3年は正直顔見てないんじゃ
ないかなってぐらい見てないはず。』
「そっか、綺麗な未依さんに一目会えるかと
思って損したぜ。」
『ほう。俺じゃ不満ってわけか?言うようになったね
俊君もひーちゃんにセクハラしたことは上がってんだぞ。』
「すいやせんした。」
『俺が居ないことを良いことにひーちゃんに手出して
ただで済むと思ってないよね?』
「(土下座)何なりとご命令を・・・」
俊、朔に何されたんだよ。
しかし、ひーちゃんにセクハラだと?
コイツ、馬鹿じゃねぇの。
『じゃあ、任務を与える。ひーちゃんに模試受けさせて。』
「えっ、それは俺の管轄外だな・・・」
俊が俺の方に視線を向けた。
「ん?朔にしては珍しく強制させんだな。」
『手遅れになる前にひーちゃんには後からいくらでも
自分の可能性に気付いて貰いたいんだよ。』
本当に根っからの妹想いの兄貴だよな。
お前には絶対に敵わねぇよ。
愛情深さは底なしで遠くに居る癖にやたらと
気にかけるぐらいなら帰ってきてやればいいものを。