Hurly-Burly 4【完】

お前は一体何やってんだよ。

『今のままじゃ、ひーちゃんは将来必ず後悔

することになるだろうな。お前だって馬鹿

じゃないなら分かっているだろ?』

「ああ、親父に会ったらしいな。」

『誰かのためじゃなくて自分のために未来を

歩いて欲しい。我慢なんてさせたくないんだよ。

世界でたった1人の可愛い妹だから何が何でも

幸せになってもらわないと・・・』

分かってる、お前が昔から可愛がってた妹は、

そりゃ無茶苦茶なことを1人背負い込んでも

何でもない顔するんだよな。

「だったら、朔が帰ってひーちゃんを止めて・・」

『俺がひーちゃんをただ止めるだけじゃ意味がない。

そんなものは言いくるめるその場凌ぎにしかならない。

それじゃ、ひーちゃんの心を守ってやれない。

傷つけてそれこそ一番やっちゃいけないことだ。

この何年ってひーちゃんが決心したことを否定

することは決して一番しちゃいけない。』

「朔、気持ち悪いほど妹思いだな。」

『家のひーちゃんは世界で一番可愛い子だからね。』

「立花家の親子揃って異常だろ。」

「でも、分からなくはねぇよ。」

いつだったか、全てがどうでもよくなった日、

俺ひーちゃんに救われてんだよな。

『あのさ、そろそろ動き出しそうなんだよな。

もしものことがあったら絶対にひーちゃんのこと

守ってやってくれよ。』

「そりゃ、命に代えても仰せのままに。」

「俺もいい加減ひーちゃんに借り換えして

おきたいと思った頃だ。」

何にも上手くいかない癖に一ノ瀬の家が重荷で、

家を出てもとくにやりたいことも見つからなかった。

ただ適当に過ごした日々は色褪せて生きてる心地

なんてしなかっただろう。

その内、何を食べてるかも分からず、誰と一緒に

居るかも考えないようになって、心なんて空っぽで

紫煙を吐き続けて呼吸すらしてるのか分からなくなった

世界は真っ暗でどこかで何か大切なものを失ったような

そんな酷い人間だった頃、一際綺麗な右ストレートで

偉く態度のデカイ小学生のちびっ子に心を救われた。

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