Hurly-Burly 4【完】

突進してくるあたしに一同騒然だった。

それもそのはずだ。

さっきまで、夢の世界でウロウロしていて

余力なんてないだろうと思われていたのだから

いきなり全力で追いかけられれば逃げたくもなるって・・・

「自転車を貸せ!!」

だからって、そんなに避けないでよ。

一家の一大事なんだからこんなことしてる場合じゃない。

疲れて家に帰ってる場合じゃないよ。

今すぐ行くから、待ってて。

「ひーちゃん、どうしたいきなり?」

「眠気はどこに吹っ飛んだんだ!?」

「ヒヨリン、暴走事件!?」

とにかく、構ってる場合じゃない。

一番近くに居たよっちゃんを見つけると、

クワっと目を見開いて自転車を貸せと訴えた。

「は、はい。」

よっちゃんが狼狽えながら自転車を渡して

くれたので飛び乗って全速力で自転車を

走行させた。

「お、おいっ、ヒヨリンどこ行くんだ?」

「すまない、急用が出来た。お疲れ様会は

後日に延期だ!ご近所の人に迷惑をかけぬように

ゴミは持ち帰るのだぞ!!」

全く、兄ちゃんは父さんの次にトラブルを

持って帰るんだから!

それでもって、心配させてばかりでちっとも

妹思いじゃない!!

「日和、透真さんね?あたしも行くわ。」

サユも同じように駆けて来て、不良メンバーズ

の誰かから自転車を奪って爆走しながら追いかけてきた。

「さ、サユ・・・でも!」

「一緒に行こう。」

そして、あたしはいつも背中を押される。

「う、うん!」

―――――日和ちゃん、落ち着いて聞くんだよ。

透真が事故に遭って今救急車で運ばれた。

緑が丘総合病院だから、透真の・・・・

最後まで聞いてる場合じゃなかった。

あたしの大事な家族であたしの宝物。

普段は煩いと思うし、異常なシスコンの持ち主だと

冷たくしてはいるけど本当はちゃんと尊敬してるし・・・



《大好きなんだ》



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