《続》跡目の花嫁さん~家元若旦那の危ない蜜月~
俺は美苑夫人から着替えを受け取って、ホテルに急いだ。



美苑夫人には黙っててくれと言われたけど。


互いにすれ違った夫婦の仲を修復させるチャンス。


俺はお節介なコトしていると自覚しながらも、社長に話した。



「美苑が二人目?」


「はい。妊娠6週目だと言ってました」



相馬社長の顔は喜ぶ所か、視線を泳がせ通夜みたいに沈んでいく。



「社長?喜ばないんですか?」


「緑川お前は早く、帰れ!」


「・・・」



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