《続》跡目の花嫁さん~家元若旦那の危ない蜜月~
「俺は恥ずかしがってる…桃が見たいの…」
和也は語気を強め、言い伏せる。



「でも…」
私は恥ずかしくてモジモジと両手の指同士を絡めた。


「いいじゃん…俺たちは蜜月だし、楽しもう~っ♪桃」


「うぅ~っ」

和也に言われるまま、私は身を委ねていく。



和也のキスの音が明るい照明の寝室に響き渡った。

伏し目がちな和也の瞳を縁取る睫毛が色っぽい。瞳を見開くと男の欲望を光らせる鋭い瞳に私は射抜かれる。



「今夜はどんな風に抱かれたい?桃」


和也の悩殺ボイスが炸裂した。


あなたの声は私を虜にする。


「和也に任せる…」





< 175 / 191 >

この作品をシェア

pagetop