《続》跡目の花嫁さん~家元若旦那の危ない蜜月~
ーーーーー夢みたいな話だった。



あの憧れの嗣成様が、私の隣を歩いているんだもん。

こうして歩いてると、恋人同士みたい。


私の頬は紅く染まっていく。


「・・・顔、真っ赤にして、俺の顔、チラチラ見てるけど気でもあんの?」


「え、あ…いえ」


「…君みたいな若い子も華道、やるんだね。俺の回り、ばばぁばかりでさ」
嗣成様の口調の悪さに驚いた。
琴子様の綺麗な言葉遣いを訊いてるから、余計に汚く訊こえてしまった。


「百合か・・・」


嗣成様は私の作品に足を止めた。


「君のイメージにハマってる」


「えっ?」
先生と同じ。


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