ぬくもりをもう一度
どうぞ、と言って差し出す

野々原の笑顔が、重い。


彼女でも何でもない

女からのお弁当なんて、

気持ちが重過ぎて

軽々と受け取ることなど、出来ない。


ふうっとゆっくり息を吐くと、

キラキラと目を輝かせている

野々原に視線を合わせて、

口を開いた。


「気持ちはありがたいけど、ゴメン。

 これは受け取れないよ」





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