ぬくもりをもう一度
「もう、俺、帰るよ」


その言葉に、

野々原の顔から瞬時に

温かみが消える。


一気に吹き消した

ロウソクのように、

儚げな表情だ。


「せっかくなんだし、

 もう少しだけ、

 私と一緒に過ごして。

 阿久津くんの“オフの顔”を、

 知りたいの」


「“オフの顔”?」


俺の言葉に、

野々原がこくんと頷く。






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