ぬくもりをもう一度
でもそれは、

俺の見間違いだったのだろうか。


曇ったように見えた

香澄の顔には、

ふわりとした柔らかい笑みが

こぼれていた。


なんだ、俺の気のせいか。


「卒業してから、

 アパレルメーカーに就職して

 働いてたんだけど。

 つい最近、退職しちゃったんだ」


「退職? 

 まだ就職して2年くらいなのに、

 どうしてなんだ」


2年近くに渡った就職戦争を

勝ち抜いて入った会社だというのに、

数年で辞めてしまうなんて

勿体無い。




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