ぬくもりをもう一度
マイクをぎゅっと

握り締めている左手薬指の指輪に、

この時初めて気付いた俺は、

香澄に気付かれないように

小さく息を吐いた。


……後悔したって、

遅すぎるんだ。


時間があの頃まで

巻き戻ればいいのに、

そう強く思うけれど、

思えば思うほど

虚しさが募っていった。





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