青空バスケ―番外編―
リビングに入った大和はなぜかいる先輩達を見てギョッとした表情を見せる。
が、そんな顔をすぐに元に戻してまっすぐ岬の元へ。
目を真っ赤に腫らした岬を見て、大和は小さく息を吐く。
「……そんなに泣いたの?
俺が子供できたこと嫌がると思って?」
大和の質問に岬は答えない。
大和の視線に耐えられないのか、少し下を向いてフローリングを見つめる岬。
「なぁ……分かってる?
俺、すげぇ走り回ったんだからな。
どんだけお前のこと探し回ったと思ってんの」
「……ごめん」
小さな声で謝る岬。
それでも大和と視線を合わせようとしない。
「……栞奈」
「……電話、聞いてた」
「え?」
フローリングを見つめたまま、突然岬がポツリと呟く。
「それ見つけた時……嬉しかったの?」
大和の手にある母子手帳に視線を移し、恐る恐るそう聞く岬。
……嬉しくないわけねぇじゃん。
確かにインターホンを鳴らす直前、大和はそう言った。
「…………大和」
なかなか答えない大和に対して不安に思ったのか、ついに岬が顔を上げて大和を見る。
そんな岬に向かって大和は……優しく微笑んだ。