青空バスケ―番外編―
「ハッピーエンドか……よかった」
二人の様子を見ながら鳴瀬先輩が安心したようにホッと息を吐く。
「何か俺達途中から完全に空気になってたねー」
「あー、疲れた。
酒飲むぞ、酒。
元々俺達は酒飲むためにここに来たんだよ」
持参してきたスーパーの袋から缶ビールを取り出す南雲先輩。
「何でウチなんですか……」
そんな俺の声は届かず、先輩達はそれぞれ好きな酒を手にしていく。
自由な人達だ……。
「蓮君の周り、素敵な人がいっぱいだね」
そんな先輩達を見ながら梨子がそう言う。
「……そうか?」
「うん。
いいなー、蓮君」
素敵……その言葉がこの人達に合ってるのかどうか……。
「栞奈ちゃんもよかったね。
ちゃんと大和君と話せて」
「あぁ……そうだな。
ま、何があろうと大和が岬を見捨てることなんてないと思うけどな。
アイツ、岬がいないと生きていけないし」
高校時代、ずっと一緒にいて嫌というほどそんな姿を見せられてきた。
大和には岬が必要で。
岬には大和が必要で。
周りで見てるだけでもそれが伝わってくる。
「いいなぁ……」
大和に抱きしめられながら泣いている岬を見ながら梨子がポツリと呟く。
……俺はそんな梨子の肩を抱き、引き寄せる。
そして、耳元で囁く。
「……もう少し、待ってて」
もう少し……もう少しだけ。
けじめをつけたら、きっと。
あの二人みたいに……。
俺の言葉を聞いて、梨子がボッと顔を赤くさせる。
「えっ!?」
「俺だって考えてるよ、ちゃんと」
「蓮君……」
梨子が俺を見上げてじっと見つめてくる。