セックスフレンド
貴広が更に強くあたしを抱きしめてきた。

「少し前にライン外した事あったけど、あいつにヒドイこと言われて、まいってて仕事が手につかなかったのか?」

「それもあるけど……」

「あるけど、何?」

あたしと貴広は、体を離した。

「セフレの関係を終わりにしようって言われた時、初めて自分の気持ちに気付いたの」

「…マナは、あいつのことが好きだったってことか?」

「うん」

貴広はあたしのことを想ってくれている。

今、このことを聞いてどう思ったんだろう?

「オレ、何か複雑だな」

「複雑?」

「マナが好きでもない男と寝てなくて良かったっていう思いと、あいつのことが好きだったっていうショックな気持ち」

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