セックスフレンド
貴広は悲しそうな瞳をしている。
胸が痛んだ。

「今日、あいつに会いに行ったんだろ?」

「うん。責めて自分の気持ちだけでも伝えようと思って、会いに行ったの」

あたしは続けた。

「でも……言えなかった……。瑞希くん彼女がいたの……。家に行ったら瑞希くんより先に彼女が出てきて……」

「もういい。もう言わなくていいよ」

そう言いながら、貴広はまたあたしを抱きしめてくれた。

ボロボロ。
涙が止まらない。
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