セックスフレンド
「親の名前を一文字ずつとるとか、どう?」

「愛未の未と瑞希の希で、未希とか?」

「そうそう」

「でもさ、女の子なんだろ? 年頃になったら、パパと似たような名前嫌だ!
なんて言われたら、オレヘコむよ」

瑞希が溜め息ついた。

どうやら、言われた時のこと想像してるらしい。

「瑞希。例えばだからね?」

「今日明日、産まれてくるわけじゃないし、色々候補上げて考えればいっか」

「うん」

この時、あたし達は、時間はたっぷりあるし。
ゆっくり考えればいい。

なんて、呑気なこと思っていたけど。

あっという間に毎日が過ぎていき、名前が決まることないまま出産の日を迎えてしまった。
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