名無しのノート

「私に何かあったら、私の部屋のどこかにある封筒があるから、それを読んで、じゃあさようなら」

これが妹と交わした最期の言葉だった。

妹は自殺をする、とあの時分かっていれば、いや分かっていたはずだが…そんな暇は当時なかった。

僕は封筒を探す。皆は入り口で固まっている。

おそらく、封筒の中身は…遺書だ。
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