矢刺さる先に花開く
覚悟


仁安二年。


清盛が大納言を経て太政大臣まで昇り、大納言の地位には重盛が就いた。


それに続き、清盛によって一門の者たちの地位がどんどん上げられ、朝廷での平家の立場は大きなものになっていた。


それ故、清盛が太政大臣を辞しても平家の地位は安泰で。


かねてより望んでいた、大輪田に港をつくる――音頭の瀬戸を広げる工事を公卿たちに認めさせることもできた。


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