やさぐれ女の純情
「――いいや。とにかく、私が言いたいのはね
男はみんなエロで、同じことしか言えないバカだってことよ!」
「そうかもね。でも、ぼくは、それほどバカでもエロでもないけどね」
そう言って、真顔で見つめてくる清久に
咲樹は怒りを込めた視線を送る。
――なにが言いたいのよ? 自分は違うからなんだって言うのよ?――
「どういう意味よ」
「特に深い意味はないけども、事実だよね」
「あっそ。そうですか……」
「はい。そうです」
むかつく。
「もーいい。もー寝る」
咲樹はそう言い放つと、勢いよくこたつの中に潜り込んでいった。