恋……シヨ?‐武藤 雅晴編‐
そんな黄色い声にぴくりと反応して顔を上げると、三人の女子に武藤くんが囲まれていた。


見た感じ…たぶん一年生だよね。武藤くんの友達?



「いや、僕はいいよ。また客寄せやらなきゃいけないし」


「えーちょっとくらいならいいんじゃない!?」



苦笑しつつ断る武藤くんだけど、女子達は全く引く素振りも見せない。


そうだよね…。
あの武藤くんだもん、女子が寄ってこないわけない。

さっきリクくんだって言ってたし…。


一度は抑えられた嫉妬がまた燻り始める。



「休憩中ちょっとだけ!ねっ!?」



馴れ馴れしく武藤くんの腕に触れる女の子を見ていたくなくて、私は目を伏せた。


休憩中はまた私に会いに来てくれるって言ってくれたけど…

あんなに迫られたら武藤くんも断れないかもしれないよね。


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