恋……シヨ?‐武藤 雅晴編‐
料理の出来ない女って…
それって私のことー!!??

なんて失礼なっ!!



「ちょっと待った!!」



二人の間に割って入ると、私は手に持ったままだった紙袋をずいっと押し付けた。

お兄さんはじっとそれを見下ろし、武藤くんは目をぱちくりさせている。



「私は料理くらい出来ます!
嘘だと思うならコレ食べてみてくださいっ!」


「……ドーナツ?」



紙袋の中を覗いたお兄さんの目が、一瞬輝いたように見えたのは気のせい?



「これ…アンタが作ったのか?」


「そうです!」


「…すげぇじゃん」



えッ!?

もっと疑われるかと思いきや、案外あっさり認めてくれて拍子抜けする。


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