今夜 君をさらいにいく【完】
「嘘じゃないわ、途中までだけど確認したところ、12件はあったのよ!それに代引きとカードの間違いも結構あるわ・・・」
「・・・申し訳ありません!」
私は深々と頭を下げた。
確かに部長の事を考えすぎていて、お客様との会話が全然思い出せない。
最悪だ。
私最悪だ・・・!!!
「誤ればすむと思ってんの!?」
「・・・本当に申し訳ありません」
「はぁ・・・何度言えばわかるのかしら」
藤本さんはため息をつき、呆れた顔で腕時計を見た。
「もうすぐ18時だけど・・・私はこれから用事があるから・・・あなた今日これ全部直してから帰ってちょうだい。今日中に直さないと大変な事になるわ。今の時間ならお客様に電話しても失礼にあたらない時間だし。それからついでに名前などの確認もしてね。間違ってるかもしれないから」
「・・・はい・・・」
今日対応したお客様は5.60人はいる。
それを全部確認したり、電話しなければいけない。
「こんな初歩的なミスされるとホントに困るの!仕事の時は他の事なんか考えないでほしいわ!」
藤本さんは苛立ちを抑えきれない様子で自分の椅子に座った。