今夜 君をさらいにいく【完】
そういえば今日休憩室で会ってから一度も姿を見ていない。
「お疲れ様です!外出されてたんですか?」
「ああ・・・ちょっとクライアントと色々あってな・・・」
そう言い、どさっと椅子に座った。
両手を組んで上に伸ばし、首を左右に傾けている。本当に疲れているようだ。
「・・・お前はまたなんかやらかしたのか」
「アハハハ。はい・・・よくわかりましたね」
「理由もなく残ってるはずなんかないだろ」
おっしゃる通りで。
私は引きつった笑顔を返すと、残りの三人に電話を掛けた。
話している最中、黒崎さんが鞄を持ってセンターを出て行ってしまった。
私が電話中だったせいなのかもしれないが、挨拶もなしに帰ってしまうなんて少し寂しい。
二人は電話に出たが、もう一人が留守電だった。
「あーーーーあと一人なのにぃ」
机に突っ伏すと、睡魔が襲ってきてしまった。