溺愛カンケイ!

「花音ちゃん、ちょっと煙草吸ってくるけど、一人でも大丈夫?」

「部長、そんな心配しないで下さい。何か子供みたいで恥ずかしいです」


そこまで心配されるのもどうかと思う。


「鈴ちゃんに花音ちゃんの事を頼まれてるからさ」

「ホントに大丈夫ですから行ってきて下さい」

「そう?じゃあ行ってくるね」

不安げな表情の原田部長に首を傾げる。
どうしてそこまで?


「あっ、部長。俺も行きます」

部長と佐藤さんは喫煙ルームに行った。


その時、

――…ドンッ、


という衝撃で私は誰かに突き飛ばされ畳に手をつく。


「あっ、ごめんね~いたの?」

クスクス笑いながらわざとらしく謝る。

ずっといましたけどね…。


「課長、隣いいですか~。飲みましょうよ」

「あっ、オイ…」


私と課長の間にキツい香水の匂いのする女子社員が割り込みあとから来た人と課長を挟んだ。
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