溺愛カンケイ!

「原田部長、チェックお願いします」

書類の束を手渡した。

「おっ、花音ちゃん今日は早いね。どれどれ…」

部長はクリップを外し一枚一枚チェックする。

今回はバッチリだと思う。
かなり集中してたし、っていうか邪念を追い払うように一心不乱にやってただけなんだけど。


部長は最後の一枚を見て用紙を纏め机の上でトントンと揃え


「オッケー、完璧だよ。ご苦労様」

「ありがとうございます」

「じゃ、この書類は預かっておくよ」


よかった。これで綾との約束に間に合いそう。
自分の席に戻ろうとしたら部長に呼び止められた。


「ねぇ、花音ちゃん。今日はこれで終わりでしょ?この後、鈴ちゃんとご飯食べに行こうと思ってるけど花音ちゃんもどう?」


「あの…すみません。今日は友達と約束をしてるので…」


「そうか、じゃあまた次の機会にね。お疲れ様」

部長は右手をあげる。


「はい、お先に失礼します」

ペコリとお辞儀し席に戻り帰り支度をした。

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