溺愛カンケイ!

「さっきから気になってたけど花音、顔が怖いよ。ほら、今も眉間にシワ寄せてたし」

「えっ…」

顔が怖い?
ニュッと綾の手が伸びてきて私の眉間をつつく。

「花音、何かあるんなら何でも話してよ。それで気が楽になるなら」

愚痴でも聞くよ、と。

綾の優しさにポロポロと口から溜まってた愚痴が溢れ出す。
お酒の力もあり今日の拓也さんの事とかペラペラと。



お店の入り口が騒がしくなり

「マスター、予約してた坂口だけど奥いい?」

「坂口さんね。どうぞ」

ゾロゾロと5、6人の男性グループが入ってきた。

「オイ、早く行けよ。坂口っ」

「うるせーな、大野は。今、行ってるだろうが」

騒ぎながら奥の座敷に入っていく。


それを目で追っていた綾が顔をしかめ

「花音、あいつらうるさい集団だったね」

「ホントだね。あんなのに絶対に関わりたくないよ」

なんてコッソリ話してた。



でも、この集団のある人物のせいで私の過去の傷を掘り起こす事になるなんて思ってもいなかった――…。

< 313 / 332 >

この作品をシェア

pagetop